Ku Na'uka Theatre Company |
ク・ナウカで夢幻能な「オセロー」
〜幸せすぎる時が、怖い時。
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「公演は終了いたしました。ご来場ありがとうございました。」
原作: |
シェイクスピア |
謡曲台本: |
平川祐弘 |
演出: |
宮城聰 |
間狂言: |
小田島雄志訳ニヨル |
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2005年11月1日(火)〜11月13日(日)
※11月7日(月)休演 |
東京国立博物館 日本庭園 特設能舞台
※野外公演(客席は屋根付)
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黒い肌の傭兵将軍と、ヴェネツィア貴族の娘の、あまりにも純粋な恋。
愛情こそが肌の色と年齢と宗教の壁を超える・・・この完全すぎるカップルが、猜疑と嫉妬の修羅場へと転落してゆくさまを描く『オセロー』は、シェイクスピア4大悲劇のうちでも最もダイレクトな「愛の物語」です。
この美しくも残酷な(そう、見ているのがつらいほどに残酷な)戯曲を、平川祐弘は、オセローに殺された妻デズデモーナの霊が思い出を生き続けているという設定で、能の台本に書き直しました。それによって生まれたのは、目をそむけたくなる嫉妬を観客に突きつけてくる原作とは趣を一変させた幽玄な世界です。不貞を疑われ、その誤解からオセローに首を絞められたデズデモーナが、しかし、その殺しの瞬間にこそ最もオセローと近づいていた、この男と女のパラドクス。その一瞬こそが人生で最も大切な時間となり、デズデモーナの霊はその一瞬に支えられて存在し続けているのです。
愛情というものをその破綻の側からとらえかえしたとき立ちあらわれる希望。愛情への希望がおしなべて冷笑される時代に、こうして希望はよみがえり、見るものを襲うのです。
将軍家の菩提寺として造営された寛永寺の庭園をそのまま残す<東京国立博物館日本庭園>に、まさに幻のように仮設される能舞台。それは池に浮かび、かなたなる小堀遠州の茶室も観客の遠近法を惑乱して物語の場を演出します。
ク・ナウカが磨き上げてきた「話者」と「動者」の手法、そして俳優たちによる強靭なパーカッション。能のテクニックではなく、現代に生まれたク・ナウカの方法によって、この一夜の芝居は立ち会う人々の網膜に消しがたい残像を刻むことでしょう。 |
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美加理・阿部一徳・吉植荘一郎・中野真希・大高浩一 |
寺内亜矢子・本多麻紀・片岡佐知子・鈴木陽代 |
加藤幸夫・たきいみき・大道無門優也・布施安寿香 |
池田真紀子・杉山夏美・高澤理恵 |
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演出: |
宮城聰 |
照明: |
大迫浩二 |
空間設計: |
田中友章 |
衣裳: |
高橋佳代 |
演奏構成: |
棚川寛子 |
音響: |
AZTEC |
ヘアメイク: |
梶田京子 |
舞台監督: |
小谷武 |
宣伝美術: |
青木祐輔 |
WEBデザイン: |
井上竜介 |
制作: |
大石多佳子 |
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日程: |
2005年11月1日(火)〜13日(日) 19:00開演 (11月7日(月)は休演)
※開場は開演の15分前、受付開始は開演の1時間前
※上演時間約90分(途中休憩なし) |
会場: |
東京国立博物館 日本庭園
特設能舞台
※野外公演(客席は屋根付) |
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主催 |
特定非営利活動法人ク・ナウカ シアターカンパニー |
共催 |
独立行政法人 国立博物館 東京国立博物館 |
平成17年度文化庁芸術創造活動重点支援事業 |
平成17年度文化庁芸術祭参加 |
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